豆腐製品の中でも特に人気の高い厚揚げと油揚げ。どちらも大豆から作られる日本の伝統的な食材ですが、その特徴や使い方には大きな違いがあります。今回は、この二つの食材の違いを詳しく解説し、それぞれの特徴を活かした使い方までご紹介します。
基本的な違いと製造工程
厚揚げと油揚げは、どちらも豆腐を油で揚げて作られますが、その製造工程には重要な違いがあります。
厚揚げは、木綿豆腐をそのまま油で揚げて作ります。豆腐の水分を程よく残しながら表面を揚げることで、外はカリッと、中はしっとりとした食感を実現しています。厚さは通常2~3cm程度あり、しっかりとした食べ応えが特徴です。
一方、油揚げは薄く切った豆腐を2回揚げて作ります。1回目の揚げ工程で豆腐の水分を抜き、2回目の揚げ工程で膨らませることで、薄くて軽い食感と独特の香ばしさが生まれます。厚さは5mm程度と薄いのが特徴です。
カロリーと栄養価の比較
厚揚げの栄養価(100g当たり)
・カロリー:約200kcal
・タンパク質:15g
・脂質:15g
・炭水化物:4g
・カルシウム:150mg
・食物繊維:2.5g
油揚げの栄養価(100g当たり)
・カロリー:約400kcal
・タンパク質:25g
・脂質:35g
・炭水化物:8g
・カルシウム:350mg
・食物繊維:3.5g
油揚げは厚揚げの約2倍のカロリーがありますが、これは製造過程で吸収する油の量が多いためです。ただし、油揚げは通常1枚(10g程度)という少量で使用されることが多いため、実際の摂取カロリーは厚揚げの一般的な1人前(100g程度)と比べると少なくなります。
調理方法と活用法の違い
厚揚げの調理法
1. 煮物
・関西風おでんの定番具材
・肉じゃがやすき焼きの具材として
・煮びたしにして冷やや温かで
2. 炒め物
・野菜との炒め物
・細切りにしてチャンプルー
・焼肉風の味付けで炒め物に
3. 焼き物
・表面をこんがり焼いてポン酢で
・グリルで焼いて薬味と醤油で
・味噌田楽として
油揚げの調理法
1. 汁物
・みそ汁の具材
・うどんの具材
・煮物の出汁取り用
2. いなり寿司
・甘辛く味付けしていなり寿司に
・巾着寿司の材料として
・具材を詰めて蒸し物に
3. 炊き込みご飯
・細切りにして混ぜ込む
・出汁として風味付け
・巾着に具材を詰めて
保存方法と賞味期限
厚揚げは水気を切って密閉容器に入れ、冷蔵庫で3~4日程度保存可能です。油揚げは購入時の状態で冷蔵庫で1週間程度、開封後は3日程度が目安となります。どちらも冷凍保存が可能で、冷凍なら1ヶ月程度保存できます。
選び方のポイント
厚揚げの選び方
・表面がこんがりと揚がっているもの
・適度な重みがあるもの
・べたつきがないもの
・香りが良好なもの
油揚げの選び方
・色むらがなく均一なもの
・破れがないもの
・油っぽさが少ないもの
・膨らみが十分なもの
健康面での特徴
どちらも大豆製品として良質なタンパク質を含み、女性ホルモンに似た働きをするイソフラボンも豊富です。特に油揚げは、その製造工程により大豆の栄養が凝縮されているため、少量でも効率的に栄養を摂取できます。
厚揚げは、たんぱく質が豊富で低糖質なため、ダイエット中の方やベジタリアンの方のメイン料理の代替として人気があります。
まとめ
厚揚げと油揚げは、どちらも日本の食文化に欠かせない大豆加工品です。その特徴を理解し、用途に応じて使い分けることで、より豊かな食生活を楽しむことができます。
厚揚げはメイン料理の具材として、油揚げは風味付けや副菜として、それぞれの特徴を活かした使い方を工夫してみてください。
毎日の食事に取り入れやすく、栄養価も高いこれらの食材。和食に限らず、様々な料理に活用することで、健康的で美味しい食生活を実現することができます。
本日も、最後までお読みいただきありがとうございました。(感謝)
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