バレンタインの新しい主役、ティラミス

バレンタインの夜、タクシーの後部座席で箱を大切そうに抱える若い女性を乗せることがよくありました。「手作りのチョコレートですか？」と声をかけると、意外な答えが返ってきたのです。「今年は特別なティラミスを作ってきました」と。

その時の彼女の誇らしげな表情が、今でも印象に残っています。

実は私も、妻が毎年バレンタインに手作りのスイーツを作ってくれるのですが、最近では定番のチョコレート以外のお菓子が増えてきました。中でもティラミスは、本命のバレンタインスイーツとして素晴らしい選択だと感じています。

その理由は、長年人を乗せてきた経験と、妻との手作りお菓子の時間から見えてきました。

まず、ティラミスには「手間」という愛情の証が詰まっています。生クリームを泡立て、コーヒーでビスケットを浸し、層を重ねていく。その一つ一つの工程に、相手を想う気持ちが込められます。

妻と一緒にキッチンに立つ時、その丁寧な作業の様子を見ているだけで、心が温かくなります。

また、ティラミスには「大人の魅力」があります。ほろ苦いコーヒーの香りとクリームの甘さのバランスは、チョコレートとはまた違った成熟した味わい。タクシーで様々なカップルを見てきた私の経験からも、年齢を重ねるほど、このような繊細な味わいが心に響くようです。

さらに、最近のスイーツ専門店の調査によると、バレンタインシーズンのティラミス需要は年々増加しているそうです。「毎年同じチョコレートではマンネリ」という声も聞かれるようになり、手作りティラミスは特別な想いを伝える新しい選択として注目されています。

もちろん、ティラミスは少し手間のかかるお菓子です。でも、その分だけ特別な想いも込められます。妻が「あなたのために」と言いながらティラミスを作ってくれる時、その言葉の重みをしみじみと感じます。

バレンタインは、想いを伝える日。その大切な気持ちを、ティラミスという新しい形で表現してみるのも素敵ではないでしょうか。コーヒーの香り漂う特別なスイーツが、きっと心に残る思い出になるはずです。

本日も、最後までお読みいただきありがとうございました。（感謝）

ときめいて120