爽やかな甘さと芳醇な香りが特徴のメロン。しかし、その甘さから「カロリーが高いのでは?」「ダイエット中は控えた方がいいのでは?」と思われることもあるのではないでしょうか。
実は、メロンには私たちの想像以上の栄養素と健康効果が詰まっています。この記事では、メロンのカロリーや栄養成分から健康効果、効能まで、科学的根拠に基づいた情報をわかりやすくご紹介します。
1. メロンの基本情報
メロンはウリ科の植物で、日本では主に温室ハウス栽培と露地栽培の二種類の方法で育てられています。
果肉の色によって「青肉種」と「赤肉種」に大きく分類され、青肉種では「アールスメロン(マスクメロン)」、赤肉種では「夕張メロン」や「クインシーメロン」などが有名です。
メロンの産地では収穫後に糖度検査が行われ、一定の基準を満たしたものだけが市場に出回ります。
とくに高品質なメロンの栽培は非常に手間がかかり、成長に合わせて一つ一つの実をサポートする作業や、日光を均一に浴びるように調整する工程が必要です。このような丁寧な栽培が行われるため、特に高品質なメロンは希少価値が高く、価格も高めとなっています。
2. メロンのカロリーと糖質
カロリー
メロンは水分が多く含まれる果物で、他の果物と比較してもカロリーは比較的低めです。
メロン100gあたりのカロリーは約40kcalです。
種類別にみると
- アンデスメロン:100gあたり約45kcal
- 赤肉種メロン:100gあたり約42kcal
一般的な食べ方で考えると
- メロン1/4個(約158g):約66kcal
- メロン1/8個(約86g):約36kcal
- 温室メロン1/2個:約80kcal
メロンの半玉は100カロリー未満というのは事実で、これはメロンの主成分が水分であることが理由の一つです。
糖質
メロン100gあたりの糖質量は約9.8gです。
種類別にみると
- アンデスメロン:100gあたり約9.5g
- 赤肉種露地メロン:100gあたり約9.9g
- 温室メロン半球分:約19.6g
メロンとスイカを比較すると
スイカは100gあたり41kcal・糖質9.2gで、カロリー・糖質共にほぼ同じです。どちらもブドウ糖や果糖が含まれており、体内で速く吸収されてエネルギーになりやすい性質があります。
3. メロンの栄養成分と健康効果
メロンには様々な栄養素が含まれており、それぞれが健康維持に役立ちます。
ビタミン・ミネラル
ビタミンC
メロン100gあたりビタミンCが25mg含まれています(赤肉種で算出)。ビタミンCは皮膚のメラニン色素の生成を抑制することで日焼けを緩和し、コラーゲン合成を助け、歯や軟骨、毛細血管を正常に保つ役割を担っています。
温室メロン(100gあたり18mg)より露地メロン(100gあたり25mg)の方がビタミンC含有量が多い傾向にあります。
カリウム
メロン100gあたりカリウムが350mg含まれています(赤肉種で算出)。カリウムは野菜や果物に多く含まれますが、水溶性なので調理時に水に溶け出し、損失する場合があります。
メロンは生食をすることが多いので、カリウムを逃さず摂取できる利点があります。 カリウムは細胞の浸透圧を調整するほか、ナトリウムを体外に出す働きもあります。
塩分(ナトリウム)を多く摂るとむくみを生じますが、カリウムは体内の水分バランスを調整するためむくみの改善につながります。
βカロテン
メロン100gあたりβカロテンが3,600μg含まれています(赤肉種で算出)。
果肉がオレンジ色の赤肉系メロンは、βカロテンを豊富に含んでいます。これは動植物に存在するカロテノイドと呼ばれる色素の一つで、抗酸化作用が高い物質です。
βカロテンは体内で必要な分だけビタミンAに変換され、視覚の暗順応機能(暗さに目がなれること)に関わりをもち、また皮膚粘膜の健康維持などの役割があります。
その他の栄養成分
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食物繊維(ペクチン)
メロンには水溶性食物繊維のペクチンが含まれます。ペクチンは水に溶けやすく、コレステロール値を抑える働きがあります。 ペクチンには強力な整腸作用があり、排便を促します。 -
ククミシン
ククミシンはメロンに含まれるたんぱく質分解酵素(プロテアーゼ)です。 ククミシンは肉などのタンパク質を分解し、食物の消化吸収を助けます。 -
アデノシン
アデノシンはメロンのワタ部分に多く含まれ、血液の流れを良くする働きが期待できます。そのほか、血流に関わるさまざまな不調の対策に関わるとされています。 -
γ(ガンマ)-アミノらく酸(ギャバ)
温室メロン(マスクメロン)に多い成分で、リラックス効果や血圧を下げる効果があります。 -
クエン酸
酸味成分の一つで疲労回復効果があります。
4. メロンの健康・美容効果
メロンに含まれる栄養素によって、以下のような効果が期待できます。
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むくみ解消・利尿作用
メロンはむくみ解消や利尿作用などの効能があります。 カリウムの働きにより、体内の余分な塩分や水分の排出を促進します。 -
美肌効果
メロンには美肌効果があります。 ビタミンCやβカロテンなどの抗酸化成分が肌の健康維持に役立ちます。 -
疲労回復・夏バテ防止
メロンには疲労回復や夏バテ防止の効能があります。 水分補給とともに、クエン酸やビタミンCなどが疲労回復に寄与します。 -
整腸作用
食物繊維(ペクチン)の働きにより、腸内環境を整える効果が期待できます。 -
血流改善
アデノシンの働きにより、血液循環が促進されます。
5. メロンとダイエット
メロンは果物の中でも低カロリー&低糖質な食材です。そのため、ダイエット中でも無理に避ける必要はありません。
ダイエット中のメロンの食べ方
適量を守る
食べる量は1日200gを目安にすることが推奨されています。 厚生労働省では1日200gの果物を摂るべきとしているため、メロンなら中サイズ1/4程度を目安に食べるとよいでしょう。
食べるタイミング
メロンに限らず、果物をダイエット中に食べるなら、夜ではなく朝に取り入れるようにしましょう。
朝は脳のエネルギー源である「ブドウ糖」が必要です。そのブドウ糖を素早く摂取できるのが果物です。また、夜に失った水分を効率よく摂取できる点も、朝に果物を食べるメリットです。
バランスの良い食事と組み合わせる
メロンだけでダイエットは行わず、しっかり食事を摂ったうえで食べることが大切です。オレンジやいちごなどメロン以外の果物も取り入れることも意識しましょう。
健康的な体を維持するためには、タンパク質や炭水化物、脂質のバランスが摂れた食事は必須です。朝ごはんをメロンだけにする、というような置き換えダイエットはもちろん、間食にひたすらメロンだけを食べるというような食べ方もお勧めしません、
6. メロンの選び方と保存方法
選び方
おいしいメロンを選ぶポイント
- 重量感:同じ大きさなら重いものの方が水分が多くジューシー
- 香り:甘い香りがするものを選ぶ
- へた部分:へたがしっかりしているもの
- 表面:網目が均一で、ふっくらとしたもの
保存方法
- 常温保存:未熟なメロンは室温で追熟させる
- 冷蔵保存:食べ頃になったメロンは冷蔵庫で保存
- カット後:切ったメロンはラップをして冷蔵庫で保存し、早めに食べきる
まとめ
メロンは低カロリーながら栄養価が高く、ビタミンC、カリウム、βカロテンなどの栄養素が豊富に含まれています。
むくみ解消、美肌効果、疲労回復など様々な健康効果が期待できる果物です。ダイエット中でも適量を守り、バランスの良い食事の一部として取り入れることで、その恩恵を最大限に活かすことができます。
季節のメロンを上手に選んで、健康的な食生活に取り入れていきましょう。
本日も、最後までお読みいただきありがとうございました。
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