禍と渦という漢字は、読み方が「か」で同じことからチョット使い方を間違えやすいですね。皆さんは、そんな経験ありませんか?私はよくあります。そこで今回は、禍と渦の語源を知れば、その意味や違いも分かって、使い方の間違いも無くなるのではないかと思って調べてみました。
禍と渦の語源
禍の語源は、
会意兼形声文字です(ネ(示)+咼)。「神にいけにえを捧げる台」の
象形と「肉を削り取り頭部を備えた人の骨の象形と口の象形」
(「削られ、ゆがむ」の意味)から、神のくだす「わざわい」を意味する
「禍」という漢字が成り立ちました。
中学生で習うんですね。
渦の語源は、
形声文字です(氵(水)+咼)。「流れる水」の象形と「肉を削り取り頭部を
備えた人の骨の象形と口の象形」(「えぐる、さく」の意味だが、ここでは、
「亘」に通じ(「亘」と同じ意味を持つようになって)、「めぐる」の意味)から、
めぐる水「うず」を意味する「渦」という漢字が成り立ちました。
中学生で習んですね。
※形声文字とは、意味を表す文字(漢字)と音(読み)を表す文字(漢字)を組合わせてできた漢字の事を言います。形声文字一覧
禍と渦の意味
禍の意味
・「災(わざわ)い(人に不幸をもたらす出来事)」
・不利益または不快を与える事
・「思いがけず受ける不幸」
・「災いを与える」
他にもこんな意味もあるんですね。
・「悪いことが起こりそうである」
・「好ましくない」
・「いかにももっともらしい
渦の意味
「ぐるぐる回りながらのぼる階段(螺旋階段)のような流れになって
いる水。空気などについてもいう」(例:渦巻き)
「めまぐるしく動いて入り乱れている状態」(例:混乱の渦に巻きこまれる)
「真上から「ア」を見た時の模様」
「うずまく」
「物事や感情が入り乱れている」
禍と渦の使い方・読み方
禍の場合
使い方は、「戦禍」「水禍」「禍難」
読み方は
・音読み 「カ」
・訓読み 常用漢字表内はなし
・常用漢字表外:「まが」、「わざわ(い)」
渦の場合
使い方は、「渦動」「渦中/戦禍」「渦潮」
読み方は
・音読み 「カ」
・訓読み 「うず」
禍と渦の違い
礻(しめすへん(示偏))の禍は、人に不幸をもたらす出来事をあらわす。
氵(さんずい(三水))」渦は、流れる水をあらわす。
「咼」は、禍の場合はわざわいをあらわし、渦の場合はめぐるという意味に転じるという。
まとめ
漢字のおこり、語源を知れば、意味と違いと使い方もよくわかりました。これからも、漢字の組み合わせが、上下、左右よく似たものがあれば、成り立ちや語源を調べてみたいと思いました。
なかなか面白かったです。
本日も、最後までお読みいただきありがとうございました(感謝)
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