イチジクは、6月頃~8月頃が旬の夏のものと、8月頃~11月頃が旬の秋のものとがあります。珍しく、旬が年に2度あるんですね。この記事ではイチジクについて、栄養や保存方法などまとめています。
いちじく1個のカロリー
イチジクの1個の重さは70gで計算しています。
・カロリー 38kcal
・タンパク質 0.42g
・脂質 0.07g
・炭水化物 10g
糖質 8.67g
・食物繊維 1.33g
・ビタミン、ミネラル
葉酸や水溶性食物繊維のペクチンや、カリウム、カルシウム
マグネシウム、鉄(鉄分)などが豊富に含まれています。
糖質制限の1食分の目安が、糖質20~40gと言われていますので、1日3個くらいなら大丈夫そうですね。
イチジクの効果・効能
◆ペクチンの健康効果
イチジクに含まれる水溶性食物繊維「ペクチン」は、腸内環境を整える重要な役割を果たします。
ペクチンは腸内で水分を吸収して膨らみ、その結果、腸の運動(ぜん動運動)を促進します。これにより自然な排便を促し、便秘の解消に効果的です。
さらに、ペクチンには以下のような効果があります。
- 血糖値の上昇を緩やかにする:ペクチンはゲル状になることで、糖の吸収速度を遅らせる作用があります。これにより食後の急激な血糖値の上昇を抑え、糖尿病予防や血糖値コントロールに役立ちます。
- コレステロール値を下げる:ペクチンは余分なコレステロールを吸着して体外に排出する働きがあり、高コレステロール対策に有効です。
- 腸内細菌のエサになる:ペクチンは善玉菌のエサとなり、腸内フローラのバランスを整えます。これにより免疫力の向上や炎症の抑制につながります。
◆イチジクの抗酸化物質
イチジクには様々な抗酸化物質が含まれています。
ポリフェノール:イチジクの皮や実に含まれるポリフェノールは、体内の活性酸素を除去する作用があります。活性酸素は体内の細胞を酸化させ、老化や様々な疾患の原因となるものです。
アントシアニン:イチジクの紫色の皮に含まれる色素成分で、強い抗酸化作用があります。目の健康維持や血管の強化に役立つとされています。
フラボノイド:炎症を抑制する作用や、血管を保護する効果があるとされています。
◆注目すべきビタミン・ミネラル
葉酸:葉酸は赤血球の形成に不可欠で、妊娠初期の女性にとって特に重要なビタミンです。神経管閉鎖障害のリスクを減らすことが知られています。イチジク100gあたり約6μgの葉酸が含まれています。
カリウム:イチジク100gあたり約232mgのカリウムが含まれており、ナトリウム(塩分)を体外に排出する働きがあるため、高血圧予防に有効です。
カルシウム:イチジクは果物の中では比較的カルシウム含有量が多く、100gあたり約35mgが含まれています。骨や歯の形成に必要な栄養素です。
マグネシウム:神経や筋肉の機能を正常に保つのに役立ち、カルシウムの吸収を助ける働きもあります。
これらの栄養素がバランス良く含まれているイチジクは、少量でも効率的に栄養を摂取できる優れた果物といえるでしょう。季節の旬のイチジクを積極的に取り入れることで、健康維持に役立てることができます。
栄養満点ですね。
いちじくの食べ方と保存方法
ヘタの部分から皮をむけばOKです。
皮を塩でをこすって洗えば、そのまま食べられます。
2~3日保存の場合
傷みやすいので水気をふき取り、1個ずつペーパータオルで包み、 重ならないように保存袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で保存。
食べる直前に洗うのがベスト。
長期保存の場合
洗ってペーパータオルでしっかりと水気をふき取り、1個ずつラップで包み、重ならないように冷凍用保存袋に入れて冷凍保存。
解凍すると食感はやわらかくなるので、半解凍のシャーベット状で食べるのがおすすめです。
主な産地
主な産地は、和歌山、愛知、大阪、兵庫、福岡で、収穫量のトップ5です。
トップ5で収穫量の約7割を占めています。(果物ナビ)
主な品種とその特徴
イチジクは夏と秋に旬を迎える珍しい果物ですが、日本で栽培されている品種にはいくつか特徴的なものがあります。
◆桝井ドーフィン(ますいどーふぃん) 日本の主力品種で、国内栽培の約7割を占めています。大きな実で皮が紫黒色、中身は赤紫色をしており、甘みが強くジューシーな品種です。和歌山県や愛知県で多く栽培されています。
◆蓬莱柿(ほうらいし) 皮が緑色で中身が赤いのが特徴で、桝井ドーフィンより少し小ぶりです。甘みと酸味のバランスが良く、風味豊かな品種として知られています。
◆ドットールズ 皮が黄緑色で中身が赤色の品種で、非常に甘く、香りが良いのが特徴です。生食用に適しています。
◆ネグローネ 皮が黒紫色で、中身も濃い赤紫色をしています。糖度が高く、濃厚な風味が特徴的です。
選び方のポイント
良いイチジクを選ぶコツは以下の通りです。
- 皮にハリと艶があるもの
- 適度な重みを感じるもの
- 傷や押し跡がないもの
- ヘタの部分が緑色で新鮮なもの
- 甘い香りがするもの
完熟したイチジクは非常に柔らかくなるため、購入後すぐに食べる場合は少し柔らかめのものを、数日後に食べる予定なら少し硬めのものを選ぶと良いでしょう。
まとめ
いちじくの旬が年に2回あるとは、知りませんでした。
発見!栄養成分の「ペクチン」が血糖値をコントロールする役割を持っているとは嬉しいです。
旬の時期には、是非とも食したいと思います。
栄養の豊富な果物ですね。
参考資料
旬の食材百科
2020年食品標準成分表
本日も、最後までお読みいただきありがとうございました(感謝)
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