険と検と倹という漢字は、読み方が「けん」で同じことから使い方を間違えやすいですね。皆さんは、そんな経験ありませんか?私はよくあります。そこで今回は、険と検と倹との語源を知れば、その意味や違いも分かって、使い方の間違いも無くなるのではないかと思って学習感覚で調べてみました。
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険と検と倹の語源
険の語源
形声文字です(阝+僉)。「段のついた土山」の象形と「ふたの象形と口と人の象形」(多くの人が口をそろえて言う意味だが、ここでは、「検(ケン)」に通じ(同じ読みを持つ「検」と同じ意味を持つようになって)、「厳しく取り調べる」の意味)から、人に厳しい緊張を与える山、すなわち、「けわしい」を意味する「険」という漢字が成り立ちました。
※「険」は「險」の略字です。
※「險」は「険」の旧字(以前に使われていた字)です。
小学5年生で習うんですね。
現在小学5年生が習う漢字は193字
習得させるのが格段に早くなってる気がします。
検の語源
会意兼形声文字です(木+僉)。「大地を覆う木」の象形と「ふたの象形と口の象形と横から見た人の象形」(「多くの人が同一の真実を発言する」の意味)から、証言が相互につじつまがあうまで取り調べる為に用いられた「手かせ」、「しらべる」、「とりしまる」を意味する「検」という漢字が成り立ちました。
※「検」は「檢」の略字です。
※「檢」は「検」の旧字(以前に使われていた字)です。
検の字も小学5年生で習うんですね。
※形声文字とは、意味を表す文字(漢字)と音(読み)を表す文字(漢字)を組合わせてできた漢字の事を言います。形声文字一覧
倹の語源
形声文字です(人+僉)。「横から見た人」の象形(「人」の意味)と「ふたの象形と口の象形と横から見た人の象形」(「多くの人が口をそろえて言う」の意味だが、ここでは、「検」に通じ(「検」と同じ意味を持つようになって)、「手かせで締めあげる」の意味)から、人を手かせで締め上げる事を意味し、そこから、「つつましい」を意味する「倹」という漢字が成り立ちました。
※「倹」は「儉」の略字です。
※「儉」は「倹」の旧字(以前に使われていた字)です。
漢字の習得の基準は分かりませんが、検の字は中学生でならいます。
険と検と倹の意味
3つの文字に共通している右側の「㑒」は、 読み方はセンとかみな と読みます。
意味は、皆、皆が揃って。皆が口々に。 たくさん集めるという意味があります。
険の意味
左側の「阝」は、こざとへんといって漢字の「阜(フ)」を略した承継文字で段のついた土の山の形をしており、「おか」「ふくらんだところ」などの意味あります。
「けわしい」「危ない」「正しくない事」「難しい」「苦しい」といった意味があります。
ちなみに、こざとへん「阝」が右側に付くとおおざとで「郵・都・邦」といった漢字があります。
おおざとは漢字だと邑となります。「口」は国の領域を表し、「巴」は人がひざまずいている姿で、服従することを意味し、「邑」は「むら」とも読み、地方に存在する集落のことも意味します。
検の意味
「調べる」「取り調べる」「締めくくる」「決まり」といった意味があります。
木偏は公の決まりや法律などの象徴。
倹の意味
「つつましい」「とぼしい」「凶作」といった意味があります。
人偏、つまり人間を一か所に集めて管理する・支配する意味があります。
険と検と倹の違いと使い方
漢字のもつ意味さえ知っておけば使い方も分かるというもの。
険は、「危ない」「けわしい」といった意味。
検は、「調べる」「決まる」といった意味。
倹は、「つつましい」「とぼしい」といった意味。
こうした漢字のもつ意味を知っておれば使い方も間違えることもなさそうですね。
まとめ
学んだことは
漢字の一つ一つにも成り立ちがあり、作りも右側が同じ文字でも左側の文字が違うだけで、意味が全然違った漢字なりますね。
漢字を構成する左側の字をへん(偏)といい、右側の字は(つくり)というんですね。
知るほどに面白いですよね。
それぞれの文字の語源を知ることで、その意味や違いが見えてきて、使い方も分かりやすくて間違えることなし。を実感!
本日も、最後までお読みいただきありがとうございました(感謝)
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